去年よくTVで宣伝していて、気になっていた今作品が遂にWOWOWで放送されたので視聴!!
個人的に藤原竜也の演技がとても好きなので、今回も期待して観た。
あらすじ
1995年、5人を絞殺する事件が起きたが犯人は捕まらず時効が成立。その7年後に犯人が名乗りを上げ、メディアに顔を露出。告白本まで出し、世間を騒がせる。
そんな中、真犯人を名乗る人物も現れる。一体事件の真相とは・・・!?
今回の映画の見所
①藤原竜也の名演技
まずはこれだろう。クズの役をやらせたらおそらく日本一の俳優だ(≧▽≦)
以前TVで、「最近クズの役しか来なくなった・・・(>_<)」と苦笑いで答えており本人はその辺どう思っているか分からないが、自分は藤原竜也がクズ役を演じるのなら、作品の内容云々は置いといて絶対に観る!それくらい魅力的な演技をしてくれる。
今回も5人も殺している殺人犯なのに、ドヤ顔で記者会見に答える。本を出版した理由を「遺族への謝罪です」という所や、その遺族である病院長の山縣 明寛に「申し訳ありませんでした」と土下座するシーン。
なんか、腹立つわ~(´Д`)(良い意味で)
どうして、あんな真面目にやってる感と嫌味な感じ。相反する印象を同時に出すことができるのか? これができるからこそ、藤原竜也は他の追随を許さないクズの役を演じれるのだと思う。
②スピーディーかつ、予測を裏切るストーリー展開
最初に桝さんが、丁寧に時効について説明(笑)この事からも最初から、時効が今作のキーワードであり、最後の5人目の殺害が、法改正により悪質な殺人について不適用になる直前に行われたという設定。だから最後の殺人をいかにして適用後にしていたと立証するかがポイントになるんだろうと予測ができる。
それを踏まえた上でも、ストーリーの展開も退屈を感じないスピード感と、「え?そうだったのか・・・」という良い意味で予測を裏切られる大どんでん返しの応酬。久しぶりに邦画で中だるみを感じず最後まで観る事ができた。
③「絶歌」の出版。それに対する社会へのメッセージ性
この映画は1997年に起きた「神戸児童連続殺人事件」の当時犯人だった少年が「元少年A」の名のもと2015年に出版した、当時の殺人に至るまでの経過などを記した告白本「絶歌」を意識した作りになっている。
あの本を書いた元少年Aが、実際に顔と実名を公表し、メディアに映画のように露出したら世間はどのように反応するのか?それを表現している。
実際に映画のように、社会が反応するかは分からないが、個人的な考えを言わせてもらえばこのような犯罪の告白本を出版すべきではないと思っている。
この事件に関しては、成人なら間違いなく死刑レベルの犯罪だが少年法の適用により実名も公表されないまま、今も本人が特定されないある意味「保護」された状態で今も「元少年A」は生き続けている。
それだけでも、遺族のなかには許せない人もいると思うが、さらにこの告白本は悪戯に遺族を傷つけるだけで、決して良い方向には働かないだろう。
色々な考えがあると思うが、この映画はそのように時効等でもう罪を問えなくなった犯罪の、残された遺族の想いなどに対して社会に問いかける物でもあったと思う。
まとめ
賛否両論、好き嫌いが分かれそうな映画であったが、自分のように藤原竜也が演じるクズ役を観たい人にはお勧めできる作品だと思う(*^_^*)