先日WOWOWで視聴した「ベイビードライバー」
映画公開は去年の8月な為、約1年遅れの視聴。あまり大々的には公開されなかったようだが、一言で言うと
「カッコいい!爽快な音楽と融合したアクション映画」
あらすじ
ベイビー(アンセル・エルゴート)。その天才的なドライビング・センスが買われ、組織の運転手として彼に課せられた仕事―それは、銀行、現金輸送車を襲ったメンバーを確実に「逃がす」こと。子供の頃の交通事故が原因で耳鳴りに悩まされ続けているベイビー。しかし、音楽を聴くことで、耳鳴りがかき消され、そのドライビング・テクニックがさらに覚醒する。そして誰も止めることができない、追いつくことすらできない、イカれたドライバーへと変貌する―。
組織のボスで作戦担当のドク(ケヴィン・スペイシー)、すぐにブチ切れ銃をブッ放すバッツ(ジェイミー・フォックス)、凶暴すぎる夫婦、バディ(ジョン・ハム)とダーリン(エイザ・ゴンザレス)。彼らとの仕事にスリルを覚え、才能を活かしてきたベイビー。しかし、このクレイジーな環境から抜け出す決意をする―それは、恋人デボラ(リリー・ジェームズ)の存在を組織に嗅ぎつけられたからだ。自ら決めた“最後の仕事”=“合衆国郵便局の襲撃”がベイビーと恋人と組織を道連れに暴走を始める―。(引用:オフィシャルサイト)
見どころ
音楽と一体となったカーアクション
主人公が耳鳴りを消すためにかけている音楽。そのアップテンポな曲とスタイリッシュで激しいカーアクションの融合。
普通に考えたら、即衝突事故を起こしてしまいそうな恐怖の危険運転も、かかっている曲によって「なんだかいけそうな気がする~」感じになる(笑)
主人公のベイビーが、他人の声を録音してイケてる音楽というか、楽曲を作っているのも面白い発想だなと思った。
非日常のカーチェイスと、日常の切り替えが上手い
その切り替えとなっているスイッチが「ベイビーが皆のコーヒーを買って持っていく」シーン。
この映画、冒頭からカッコいいカーチェイスで観客の「うわ、この映画面白い」と気持ちを鷲掴みにして、もっと観たいと思っているくらいで、1回切ってしまう。
これにより、「ちょっと飽きてきたからもういっか」と途中で観るのを止められず「またカーチェイスやるなら観なきゃ」と結局最後まで見させられる仕掛けがある。
それに映画も「起承転結」で展開には上げ下げがあった方がメリハリがついてやはり面白くなる。
ヒロインデボラ(リリー・ジェイムズ)が可愛い
この女優を始めて観たのがシンデレラ。その時「メチャクチャ可愛いんだけど誰?(#^.^#)」と思ったのを覚えている。
そして、待望の再登場が犯罪者の恋人役だが、やはり可愛い!!実年齢は今年29歳。映画では多分大学生くらいの年齢設定だが全く違和感なし。
彼女を好きな人はリリー・ジェイムズを見るためだけにこの映画を見る価値はある。
ちょっと残念だったのは、最後まで「カーチェイス映画」であってほしかった
序盤から中盤までは、あくまで「逃がし屋」として超人的な運転技術でカーチェイスを披露するのだが、後半は裏切ったマフィア相手にドロドロの血生臭い銃撃戦&逃走劇となり、一番のテーマである「スタイリッシュな音楽&カーチェイス」でなくなってしまっている。
それで、最終的にはマフィアも自分で積極的に殺してしまっている。そこまではベイビーは「本当はこんな怖い事したくない。やさしい心の持ち主」設定が急に崩壊してしまっている。
「大好きなデボラを守りたいから」というのはわかるが、それならマフィアを自慢の運転で振り切り、そして自ら警察に捕まり、罪を清算・・・みたいな流れのほうが個人的には良かったかなと思う。
トータルで考えて、前評判が良くなかった割には非常によくできた映画。
次回作も制作しているとの情報もあり、新作も観てみたいと思わせる巧みな映画であった。