冒頭で「ツインラブ」としてアイドル活動するえみるとルールー。
しかし「アイドルなのか、ロックなのか中途半端」と批判を受ける。
これが、今日のテーマ。誰もが一度は感じる「自分が中途半端と感じる、アイデンティティの悩み」
今日のクライアス社
社長秘書リストルが、社長のジョージに新規採用候補としてアンリをスカウトしたいと申し出。
許可も出て早速スカウト開始。
アンリに、クライアス社の活動内容をザっと説明し、名刺を渡す。いつでも連絡をくれと言い立ち去る。
アンリ
アンリには大きな悩みがある。
①心は女性、体は男性というジェンダーな悩み
アンリのこれまでの言動から、本当は女性として生きたいという想いが見える。しかし、どんどん声も身長も男性のようになっていく自分に「中途半端」だと苦しむ。
②スケートで勝つこと
アンリが①のジェンダーな悩みに対して、それでも堂々と生きているように見えるのはスケートによって大勢の人が自分を称賛してくれる。その事で「自分は価値ある存在なんだ」と確認できるから。
自分の存在価値を維持するためにはとにかく勝たなければならない。
アンリも「強くなる為には、心にアーマーをつけないといけない」と言っていた。
これは、「自分を無理しても強く見せる」行為でもあるが、本来の自分とのギャップが大きい程、自分への負担が強くなる。
「勝たないといけない」と無理を続けた結果、アンリは右足の負傷を抱えたままスケートの演技を続けている。この無理を続ければいずれスケートができなくなることは分かっているが、それを止める事もできないのがアンリの本当の悩みなのだと思う。
「スケートができない自分は、心は女性。体は男性のただの中途半端で価値のない存在になる。」
という思いの一方で、本心は
「そんな自分でも、受け入れてもらいたい」
とも思っている。
そんなアンリの救いになりそうなのが、えみる兄。
彼も、祖父からの古い男性的価値観を教え込まれ「男はこうでなければならない」という価値観に苦しんでいたが、最近では自分を解き放っている感じが凄い(*^_^*)
「人前でも、好きな相手と仲良くしたい」
「好意を寄せる相手が、異性でなくても構わない」
そんな想いが見える気がする。
リストルから、アンリに再度入社の意思確認。アンリの返答は
「断る。生きるのが辛い時もあるが、誰もが自分が思うように生きられる時代になってほしい。その為には皆に応援してほしい」
アンリのようなジェンダーの悩みがなくても、自分の事を中途半端だと悩む人は多いと思う。
・これといった特技も趣味もない。
・学歴もない。
・いい年なのに、定職にもついていない。
・頑張っているのに、何一ついい結果が出ない。
・結婚したいのにできない。
・結婚したけど、なかなか子どもができない。
・・・etc
上記はあくまで一例だが、こんな感じで自分を中途半端な存在に感じ、他人と比較して自信を無くすことは誰にでもあると思う。
でも、どれもそうだが「こうでなければいけない」という価値観に縛られている結果、苦しむ事になる。
このアンリの言葉はそんな「価値観に縛られないで、自分の存在を多くの人が普通に認められる時代がきてほしい」というメッセージなのだと思えた。
今回アンリはクライアス社入りを免れたが、故障した右足を抱えている事から、自分の存在価値を認められなくなった時に入社がありそう。
(今日は、はなの顔芸も凄かったw)