ジャンプでお馴染みの「銀魂」を実写化するという事で、かなり話題になった作品。
ネタばれをしつつ、感想を書いてみる。
映画の構成
話としては前半で銀魂の簡単な紹介や、ギャグパートを中心に展開。
後半は原作「紅桜編」を中心に展開するというもの。
銀魂は自分の中で「るろうに剣心の世界と現代社会を融合させ、ギャグ漫画にしてみた」ようなイメージがある。原作を観ている時から「おもしろいギャグ」と「意味わからん・・・」という寒いギャグが入り混じる。
そして、急にシリアスな展開になる。よく言えば色々な要素が詰め込まれており、悪い言えば「結局この漫画は、ジャンルは何?」という風に少し散らかっていて分かり難さがある。
実写映画でもこのギャグ要素と、シリアス要素が融合していた。そして、観た結論として
「シリアス要素は今一つだったが、ギャグ要素は良かった(*^^)v」
その為、面白かったギャグについて挙げてみると、
①紹介シーンからふざけている
銀魂を知らない人の為に、簡単な紹介シーンがある。ここで90年代風のMVと小栗旬演じる銀時が反町隆史の「ポイズン」をパクったような曲を歌う。
そして、CDTV風の画面から「原作ファンは実写映画で辛口レビューを書くからな」等といきなり踏み込んできた所に思わず笑ってしまった
②チープなコスプレとCGを自分達でツッコむ
わざとやっているのか、予算的に仕方ないのか天人のほとんどはコスプレレベルでリアル感0。CGのクオリティーも近年では珍しいくらいの低さで、明らかに「後から貼り付けてますよね」と分かってしまう。
そして、桂のペット「エリザベス」これはもう、デパートの着ぐるみレベルなのだが、銀時が自分達で「実写で観ると気持ち悪いよね」とこちらが思っている事を先に言ってしまう。
それ、こっちに言わせてくれ~と思わずツッコミを入れたくなる(笑)
③著作権法的に心配になるほどの数々のパロディーネタ
観てて「正直、これマジで裁判沙汰になるんじゃ・・・」ってこっちが心配してしまうくらいのパロディーネタ。以下、こんな感じのネタが出てました(笑)
・悪魔の実
・風の谷のナウシカ
・ガンダム
④豪華キャストのおふざけ演技がすごい
キャストがとにかく超豪華。誰もが知っているような主演級の俳優、女優を揃えた正に「オールスター」陣営。
そんな人達に変顔させるわ、鼻くそをほじくらせるわ、裸で素振りさせるわ。(-_-;) 下品極まりないが、その演技のおかげで「銀魂」の世界観を作る事にも成功。まさにそれぞれが、自分のプライドやイメージを脱ぎ捨て、体当たりの演技をした結果とも言える(*^-^*)
自分が面白かったシーンが
・銀時が平賀源外に「血とか出て痛いの辛い。楽に勝ちたいから、なんか道具出して」→「うわ~、それ漫画の主人公が100%言っちゃいけないセリフだよね」
(確かに痛いの嫌だよな。ボロボロになりながら、ギリギリのところで逆転勝利みたいな展開のニーズが多いのも分かるが、いっつもだと主人公もしんどいよね(笑))
・佐藤二郎演じる武市変平太が、「佐藤二郎節」でボソボソ自身のフェミニスト観(正確にはロリコン観)を語り続ける。
(佐藤二郎は、この感じのキャラでどの映画に出ても笑いが取れるのは改めて凄いw)
ツッコミや粗さを上げればキリがない映画だが、いい意味で開き直ってネガティブな面をこれでもかと全開にした映画。
銀魂原作未読でも十分楽しめると思う。お笑いでも見るような、気軽な気持ちで鑑賞するのがいいと思う。