2018シンシナティ2回戦
錦織圭 対 ワウリンカ
4-6 4-6 で錦織圭敗退(T_T)
1stセット
第4リターンゲーム。0-30から40-30と3連続ポイントでブレークポイントを掴むと一発でブレークに成功。
さらに第5サービスゲームもしっかりキープし4-1とブレーク先行する。
しかし、ここから第7、9サービスゲームをまさかの連続ブレークを許し、逆転されるという悪夢の展開。
第10リターンゲーム。ワウリンカのサービング・フォア・ザ・セット。0-40から30-40まで粘るも反撃もそこまでで、セットダウン。4-6
4-1から5ゲーム連続で取られるという厳しい展開。
このセット、1stサーブの確率56%、ポイント率47%という信じられない数字が・・・
2ndセット
第1サービスゲーム。ここできっちりキープして、悪い流れを絶対断ち切りたい所だったがいきなりブレークを許す(/ω\)
第2リターンゲームもノーチャンス。0-2
第3サービスゲームでようやくキープに成功! 1-2
(1stセットから7ゲーム連続で奪われ、3連続でサービスゲームをブレークされる)
互いにキープでしばらく落ち着きだしたが、第7サービスゲーム。30-40とまたブレークポイントを握られるピンチ。ここは2回ブレークピンチがあったが、粘ってキープ。ブレークピンチのセーブに初めて成功する。 3-4
しかし、第9サービスゲームでも30-40と再びピンチ。ワウリンカのマッチポイントが2回あったが、ここもなんとか粘ってキープ 4-5
第10リターンゲーム。ワウリンカのサービング・フォア・ザ・マッチ。ブレークすれば5-5になって試合自体も分からないくらいの状況であったが、全くチャンスなし。ラブゲームでキープを許して試合終了。
スタッツ
ウィナー8本(フォア1本、バック6本、サーブ1本)
アンフォースドエラー22本(フォア17本、バック3本、サーブ2本)
1stサーブの確率63%、ポイント率64%、2ndサーブのポイント率48%
サービスエース1本 ダブルフォルト2本
ワウリンカ
スイスの33歳。身長183cm
言わずと知れた元世界ランキング3位。「BIG5」の一角
初めてグランドスラムを制したのが29歳になる年の2014年全豪という遅咲きのプレーヤー。以降覚醒し、これまで3度のグランドスラムタイトルを獲得している。
しかもグランドスラム決勝に進出すれば勝率100% さらに3回の優勝で生涯グランドスラムに王手をかけている効率の良さ。(後はウインブルドンで優勝すれば生涯グランドスラマーの仲間入り)
あのマレーより生涯グランドスラマーに近い。しかし、ジョコビッチですら生涯グランドスラムを達成させるのに12回も優勝する必要があった事からそんな簡単ではないかもしれない(;^ω^)
そんなワウリンカも、去年左膝を痛めて手術の為ツアーをウインブルドン以降離脱。今年復帰を果たした辺りは錦織と境遇が被る。
現在世界ランキングは151位まで落としているが、実力を考えると偽りのランキング。
今日の試合はかなりテニスのレベルは戻ってきていると感じた。その為すぐにトップ20くらいまでには戻してくると思われる。
やはり武器は世界最強クラスのパワーを生かした強烈な片手バックハンド。えぐいくらいに角度をつけるクロスとダウンザラインのコンビネーションは分かっていても対応が難しい。
さらに、220㎞/hを超えるビッグサーバーも武器の一つ。
錦織圭
「今日負けた原因は何か?」そう言われると分かりやすいのが「17本ものミスを犯したフォアの乱調とポイント率の低い1stサーブでしょう」となる。
確かにその通りなのだが、実はそこに繋がっている大きな要因がある。
それは
「サーブゲームで1stポイントを落とすからキープができず、結果ミスが増える苦しい展開になる」
どういう事か?
この試合錦織には計10回のサービスゲームがあった。
内、1stポイントを落としたゲームが4回あって、その全てでブレークポイントを握られている。そして3回ブレークを許している。つまりサーブゲームで1stポイントを落とせば75%の確率でブレークされるという結果になった。
また1stポイントを取ったサーブ6回のうちブレークポイントを許したのは1回のみで、そのサービスゲームは辛くもセーブした為ノーブレーク。
この結果から、「1stポイントを取ればキープ。落とせば高確率でブレークされる」という事。
この事からサーブゲームの1stポイントは他の何気ない1ポイントとは重みが根本的に違う事が分かる。
ちなみにワウリンカもサービスゲーム10回。内1stポイントを相手に取られた回数、なんと0回。うちブレークを許したのはたったの1回。しかもブレークポイント自体相手に許したのがこの1回のみ。
この隠れたデータを見ると今日の試合はいかにサービスゲームにおける1stポイントを取ることが重要なのかが分かりやすい程現れている。これはなにもこの試合に限らず、勝つためには絶対的原則と言える。
キープができない→流れが悪くなって普段入るショットも入らない→ポイントが取れないから無理してミス量産、さらに流れ悪くなってサーブもリターンもダメになる・・・の悪循環にはまる要因になってしまう。
良かったこともある。それはバックハンドが復調傾向であるという事。ウィナー6本に対してアンフォースドエラー3本。少しコースは甘いがダウンザラインにも打てていた。
バックハンドは錦織にとって生命線の為、他がダメでもこれだけはきちんと機能しないといけない。
全米に向けてあまりいい状態とは言えないが、まとめると
・サーブゲームの1stポイントは、絶対取るくらいのつもりで。サーブの改良
・波のあるフォアハンドを安定して使える状態に
・バックハンドは絶対的安定感を維持
この辺りの事をクリアできれば、全米も期待できるがもう公式戦は無し。果たしてどうなるのか・・・?