2018楽天オープン 決勝戦
錦織圭 対 メドベージェフ
2-6 4-6 で錦織圭敗退(T_T)
1stセット
先にチャンスは錦織。第1リターンゲームでブレークポイントを掴むが、ここを凌がれる。
チャンスを逃すとピンチが訪れる。第4サービスゲームをブレークされ、さらに第5リターンゲームもキープされ、一気に4-1。
早い段階でブレークバックしたいが、全くチャンスなく、逆に錦織にプレッシャーがかかり第8サービスゲームもブレークされ、まさかの2-6で重要な1stセットを落とす。
2ndセット
流れを変える為にも先にブレークしたいが、全くチャンスが訪れない。
先にピンチは錦織。再三ピンチが訪れるもなんとか凌ぐ。
しかし、互いにキープで迎えた第10サービスゲーム。ここをキープできればタイブレーク突入も見えてくる所だったが、落とせばそく試合終了のプレッシャーのかかる場面。
ここでミスを連発し、ブレークを許し試合終了。
スタッツ
1stサーブの確率:65%
1stサーブのポイント率:72%
2ndサーブのポイント率:29%
サービスエース:4本
ダブルフォルト:3本
ウィナー:8本
アンフォースドエラー:34本
メドベージェフ
以前の錦織戦で自分は「チリッチに似ている」と書いたが、今日のメドベージェフは「スーパーチリッチ」レベルのテニスを披露。
まずサーブが凄すぎる。
1stサーブの確率:63%
1stサーブのポイント率:93%
2ndサーブのポイント率:81%
サービスエース:8本
ダブルフォルト:1本
驚異的な数字である。実際エースがたった8本かというくらい1stが入ったらほぼサーブだけでやられているくらいの印象だった。
さらに2ndサーブのスピード、コース、回転量全てが厳しくあの世界屈指のリタナーである錦織が良いリターンがほぼできなかった。
錦織が獲得したリターンゲームでのポイントはたったの5。しかも最初にチャンスのあった1stセットの第1リターンゲームで4。
残りは2ndセットに1本だけ。ラブゲームキープ7回。
ジョコビッチやナダルが相手でももう少しチャンスがある。これ程サーブが完璧だとたしかにリターンゲームではチャンスがない。
それに加えてストローク。フラット系の選手の為、威力はあるがミスも多いのが特徴。
しかし、この日はディフェンスがジョコビッチ並みに冴えている。錦織の攻撃的なショットを深く厳しいコースに返球し続け、ラリーをイーブンに戻してしまい、最後は逆転しており、錦織得意のラリーで支配させなかった。
ここまでいいプレーをされると、流石の錦織でも歯が立たなかった。
錦織圭
今日の試合、「メドベージェフが良かったから仕方ない」だけではないと思う。
総合力なら絶対に錦織のほうが上。瞬間的に相手が上回れる事はあっても、同じ好調同士なら錦織が勝つのが普通。
ただ、決勝戦。相手は完全にチャレンジャーの気持ちで「失うものは何もない」というメンタルで思いっきりぶつかってくる。
対して錦織は「勝ちたい」気持ちから、いつもよりプレーが硬かった。
そして、このレベルだとチャンスを逃すのがどれ程まずいのか。よく分かる試合でもあった。
もし、最初の1stセットのリターンゲームで錦織が先にブレークしていたら。
そうでなくとも、ガスケ戦で見せたような「他が悪くてもキープさえしてれば負けんし」というメンタルで、錦織もサーブキープがきちんとできていれば。
試合後、「たら、れば」を言っても仕方ないのだが、錦織は先にリードを奪いたい気持ちが強すぎた結果、無理をして強打をして、それがことごとくミスになった感じ。
ウィナー8に対して、アンフォースドエラー34本は多すぎる。これまで入っていたショットがことごとくちょっとラインを割ってしまう。
おそらく早くポイントを獲りたい気持ちから、ボールを捉えるタイミングが早すぎたり、体の開きが早かったり。結果、錦織には珍しいフレームショットを量産する形になってしまった。
こういう時はやはり「我慢」が必要なのだろう。実際錦織は2ndセットに入ってからはかなり我慢してストロークをしていた。
以前の錦織だったら、もっと早くブレークされていただろうが、これを2ndセットの第10ゲームまで継続したのは良かったと思う。
ただ、ジョコビッチやナダル等と比較すると、その継続力が足りない。悪い時は早い段階で「タイブレ勝負」くらいの戦術の切り替えが必要かもしれない。
これで決勝8連敗。まあでも本人はあんまり気にしてないみたいなので、これ以上ファンが気にしても仕方がない。
今シーズン後3大会残っている。そこで優勝する可能性も十分ある。1大会でも優勝すれば、ファイナルズ出場に大きく近づく。そう思って、優勝する日まで応援するしかない(*^_^*)