デルポドロが正式に膝の負傷を理由にツアーファイナルへの欠場を表明した。
それによりレースランキング9位の錦織が繰り上げで、8位枠となり出場を決めた。
まず、デルポドロの欠場に対して。デルポドロは錦織世代の選手ではいち早くグランドスラムタイトルを獲得し、ビッグ4の牙城を崩す存在として若い時から注目されていた。
そんなデルポドロも手首のケガの影響で2014年から2年以上に渡ってツアーを離脱。戻ってきても思ったような成績が全然残せず、本人は「引退も考えた」というくらい苦しい時期を長く過ごしてきた。
しかし2017年頃から本来の力を発揮し出し、今年は遂にトップ5への復帰に、全米で準優勝とグランドスラムの決勝でも十分戦えるレベルまで戻ってきた。
これだけの成績だからツアーファイナルのレースランキングも上位に位置し、早くから出場が決まっていた。
当然本人も久しぶりのツアーファイナルへの出場をとても楽しみにしていたはず。そして、ツアーファイナルでデルポドロのプレーを多くの人が観たかったことも疑いはない。
それなのに・・・。一体神様はどこまで彼に試練を与えるんだろうか?
上海で転倒さえなければ・・・。しかし起きてしまった事はしょうがない。
ケガの状態が分からないが、一刻も早く治って、来年には今年と変わらないレベルでプレーしてくれる事を心から祈っている。
一方で、錦織は最後の最後まで諦めず、自力での出場可能性を残していた。その頑張りがこのラッキーに繋がった事は素直に喜んでいいと思う。
そして、錦織はそもそも今年の途中から復帰。
ポイントの大きな大会である全豪、そして3月のインディアンウェルズ、マイアミは欠場。
2月にチャレンジャーやニューヨーク大会(250)等にちらほら参加はしていたが、実質の本格的な復帰は4月のモンテカルロから。
そこからの主な成績
モンテカルロ 準優勝
全仏 ベスト16
全英 ベスト8(自身最高成績)
全米 ベスト4
楽天オープン 準優勝
ウイーン大会 準優勝
これ、凄くないですか?同じ時期にツアー離脱して、同じくらいに復帰したワウリンカとマレーは一体どこに行ったのか?というくらい上位ランキングから姿を消している。
それだけ、トップの選手ですら一度離脱したら、再びトップに戻るのが難しいということ。実際デルポドロだって長い年月をかけてようやく戻ってきた。
それを錦織は復帰したシーズン途中の実質4月からの活躍だけで、トップ10復帰&ツアーファイナル出場。
このレベルの復帰は最近だとジョコビッチくらい。しかしジョコビッチは離脱こそしてなかったが、2016年の全仏で「生涯グランドスラム」を達成後の燃え尽き症候群からのスランプ復帰が、今年になってやっと戻ってきた感じ。
そう考えると錦織の方が不調からの復帰は早かったと言える。
何にしても、再び掴んだ世界最高の舞台で戦えることは素直に嬉しい。是非活躍して2年ぶりのファイナル準決勝の舞台へ。
そして、願わくば決勝へ。GO!NISHIKORI(^^)/