2018ウイーン大会(ATP500)
1回戦 錦織圭 対 ティアフォー
7-6(7-3) 5-7 6-2 で錦織圭勝利!(^^)!
1stセット
このセットは互いにブレークポイントすらつかめないキープ合戦の末タイブレークに突入。
錦織、いきなりミニブレークを許し0-1。しかしここから2本連続相手のサーブをミニブレークで2-1。後は互いのサーブキープで6-3。セットポイントの場面でさらにミニブレークしタイブレークを制する。
上海でフェデラーにタイブレーク負けるまで12連勝と今季の錦織のタイブレークの強さは際立っている。これでタイブレーク勝率80%と異常な強さを発揮している。
2ndセット
第1リターンゲームを40-15のダブルブレークポイントから一発でブレーク成功!!
第2サービスゲームもきっちりキープで2-0。ブレーク成立。
流れは完全に錦織。早めにネットにつき、そのネットプレーが面白いように決まって相手にブレークポイントすら掴ませないキープを繰り返す。ただティアフォーも得意のサーブと強打を中心に錦織にこれ以上のチャンスは与えずキープ。
そして5-4の状態で迎えた第10サービスゲーム。錦織のサービングフォア・ザ・マッチ。
正直、もっと早く終わってもおかしくないくらいの流れだった為、「ここまで粘られたか・・・」と少し嫌な感じはしていた。
ただ、ここまでの流れならスムーズにキープして終わらせてくれるだろうと思ったいた。
しかし・・・ここで1stサーブが急に入らなくなり、ストロークでもミスが出て0-40とトリプルブレークポイントを握られるピンチ。2本はウィナーで凌ぐが、最後1本こらえきれずブレークを許して5-5と追い付かれる。
11リターンゲーム。ティアフォーがしっかりキープ。ゲームカウントで5-6と逆転される。
12サービスゲーム。ここさえキープすれば、また得意のタイブレークで勝負できたのだが、15-40とセットポイントを握られる。
1本返すがここも踏みとどまれず、セットダウン。
ファイナルセット
第1リターンゲーム。40-15とダブルブレークポイント。ここをブレークしたかったが、これまで入っていたショットがラインを割ってしまい結局キープを許す嫌な流れ。
ここまでで2ndセットの5-3から数えて連続5ゲーム落としている状態。
第2サービスゲーム。観ているほうにかなりの緊張が走った。ここをブレークされるようなことがあれば、逆転負けも十分あり得る流れ。
ダブルフォルトもあってデュースに突入。しかしなんとかキープで1-1。
ここのキープは大きかった。ティアフォーの流れを止めるのに成功。
ピンチの後にチャンスあり。第3リターンゲームは40-0とトリプルブレークポイント。1つ凌がれるが2つ目のブレークポイントでブレーク成功!!2-1
さらに第4サービスゲームもしっかりキープで3-1。ブレーク成立。
互いにキープで迎えた第7リターンゲーム。またしても40-0とトリプルブレークポイント。
これをリターンエースで一発で獲り、ブレーク成功。5-2
第8サービスゲーム。サービングフォア・ザ・マッチ。
「2ndセットのようにはならないでくれ・・・」祈るような気持ちで観戦。
30-30とジリジリする状態に。しかしここでサービスエースで40-30。マッチポイント。
このマッチポイントを獲り切り、試合終了。
ティアフォー
出身国:アメリカ 年齢:20歳 身長188cm
右利き、バックハンドは両手打ち
現在の世界ランキング:45位(最高38位)
いわゆる「ネクストジェネレーション」の一人。2年くらい前からちょこちょこツアーで観る事が増えた選手。
印象的だったのは2017全米オープンの1回戦でフェデラーをフルセットまで追い詰めた試合。
そして、今年のデルレイビーチでツアー初優勝を果たす等勢いにのる若手。
マックス220㎞/h近いビッグサーブを結構な確率で入れてくる。しかも2ndサーブも170㎞/hを超えるようなサーブをバンバン打ってくる。サーブの感じはキリオスに似ている。
ストロークだが、フォアがスピン系、バックハンドはフラット系で球種が異なる。慣れれば対応可能だが、慣れるまでは天然のチェンジオブペースみたいで、リズムが掴みにくい。
今日の試合は比較的ミスが出る時には多く出た事と、あまりネットプレーに積極的でなかった所が助かった。
驚いたのは錦織のドロップショットへの反応の速さ。決して悪くない錦織のドロップショットを拾っていたのは、錦織としては嫌だったと思う。
そしてメンタルだが、少しイラつくような様子も見られたが、自分のプレーが上手くいってない時間帯も大きく乱れることは無く冷静にプレーをしていた。
ポテンシャルの高さは超一級品。ストイックに練習し、経験を積めばトップ5、そしてグランドスラム決勝まで勝ち残れるだけの力は十分にある。
錦織圭
今日の試合は「良くも悪くもサーブ次第」だった。
1stセットはサーブ関連のスタッツは全て良かった。
しかし2ndの第10ゲーム以降、1stが入らず結局サービングフォア・ザ・マッチを逃す。
錦織自身もここで締めたかったと思うが、ファイナルセットで我慢強くプレーし、最終的には修正して勝ち切ったことが良かったと思う。
今日は積極的なネットプレーも光った。なるべく今日のような試合を増やして、省エネで終わらせていけるスタイルを確立することで、上位進出がもっとできる可能性が高まる。
ファイナル進出の為には、この大会は「最低でもベスト4以上」という過酷なノルマがある。
しかし、順当にいけば準々決勝でオーストリアの英雄にして今大会第1シードのティームが待っている。
ティームに勝って、初めて加点されるという厳しさ。しかし、錦織ならやってくれると信じて応援を続けたい(^^)/