錦織圭 2018ウインブルドン3回戦 対 キリオス
6-1 7-6(7-3) 6-4 で錦織圭勝利(*^-^*)
1stセット
第1サービスゲームをしっかりキープ。
次の第2ゲーム、相手のミスもあって40-15とダブルブレークポイント。これをものにし、いきなりブレークスタート。2-0
そこから、早くもキリオスがこのセットを捨てたような雑なプレーで結局1ゲームキープしただけで6-1でこのセットを錦織が奪う!!
第6リターンゲーム、錦織の40-15ダブルブレークポイントの場面で、まさかのダブルファースト。そして、失敗してブレークというこのレベルでは信じられない自滅プレーをキリオスが行う。
このセット、はっきり言って試合になってない(*´Д`)
ただ、錦織も1stサーブの確率85%、ポイント率82%、2ndサーブのポイント率67%とかなりサーブを集中して打っていることが分かる。
2ndセット
キリオスが、1stセットから気持ちを切り替えてくるのか注目の第1リターンゲーム。40-30とまた錦織にチャンス。このピンチで2ndサーブであるにも関わらず、サーブ&ボレー行い、しかも失敗してブレークというギャンブルプレーで自滅。いきなりブレークスタート。
そして、第2サービスゲーム。1stサーブの入りも悪かったが、相手の2ndサーブのリターンミスにも助けられ2-0でブレーク成立。
このまま、この3回戦屈指の好カードが試合にならずに終わるのか・・・という雰囲気も漂ったが第3リターンゲーム、キリオスがなんとかキープで2-1。
(キリオス、敵なのに「もうちょっと頑張れ(‘Д’)」と何故か応援してしまった。本当に掴み所のない選手である(;^ω^))
錦織には余裕の雰囲気もあったが、第4サービスゲーム。ストロークのミスが続いて、なんとブレークを許してしまう。2-2
ここからは互いにブレークチャンスなく、キープ合戦でタイブレークまで突入!
ミニブレークが飛び交う、荒れたタイブレークになることも予想したが、意外にもお互いにサービスを守り合う展開に。
2-3で錦織のサーブ2ポイント。ここで、1ポイントでもミニブレーク許すとこのセット落としかねないスリリングな状況で、息詰まるロングラリー。錦織がしっかり我慢するところは我慢し、攻める所は攻める、勇気をもってプレーし、結局4-3と危険な場面を切り抜ける。
このロングラリーでポイントできなかったキリオスのメンタルが少し切れてしまい、キリオス2連続でミニブレークを錦織に許し6-3で錦織のセットポイント。
最後キリオスが、錦織のサーブを半分以上はやけくそで強打したリターンが、とんでもない速度で錦織のコートに突き刺さるというハプニング発生( ゚Д゚)
しかし錦織。そのとんでもない弾丸リターンを必死の体制で返すと、それがそのままウィナーになるというスーパーポイントでそのままセット奪取!!(とんでもな反射神経!)
3rdセット
キリオスが2セットダウンしたことで、1stセットのように崩れる展開も予想できたが、そこは得意のサーブが冴えてキープを繰り返す。
錦織も第3サービスゲーム。4本連続で1stサーブが入らず、30-30と嫌な場面になったが、そこからいい1stサーブ2発でしっかりキープ。
その後は互いにブレークチャンスなく迎えた第10リターンゲーム。5-4なので錦織がブレークすれば、即試合終了のゲーム。
ここで錦織がギアを上げ、ロブウィナーなども飛び出し一気に40-0とトリプルマッチポイント。このチャンスをキリオスのサーブで40-40まで追い付かれるが、反撃もここまで。最後はきっちり取り切り6-4で試合終了!!
N・キリオス
オーストラリアの23歳。身長193cm。現世界ランキング18位。
能力は前回記事に記載した通り。才能の塊で、才能ランキングならぶっちぎりの1位なんじゃないかと個人的には思うほど、テニスの素質に恵まれた選手。
ただ、今日の試合は対錦織の試合としては珍しく、良い面より悪い面が多く出てしまった。
やはり最大の課題の「メンタル」が足を引っ張った。1stセットは諦めるのが早すぎる。それと無謀なプレーが多い。
トップ選手で、ブレークポイントを握られている場面であえてリスクの高い「サーブ&ボレー」をしてピンチを切り抜ける、勇気あるプレーをする選手はいる。しかし、キリオスの場合そういうのと違って「試合が良くない状況になって、やる気しないからやけくそで」やっているようにしか見えない。
後、以前からだがリターンが非常に課題と思える。1stサーブから立ち位置が常に高すぎる。あれではまともなリターンなど難しい。さらにチャンスの2ndサーブだと、さらに前に出るからせっかくのチャンスをミスで相手を助けてしまう場面が多い。
基本、キリオスの1stサーブの時の立ち位置は2ndサーブの時で十分。1stはもう少し下がった位置からしないと、まともに返すのが難しい。
錦織のように、状況に応じて前に行ったり、後ろに行ったり、左右の立ち位置も変える等工夫しないとリターンでチャンスが生まれにくい。
前で捉えるメリット・デメリットをちゃんと理解してやっているのかも怪しいように見えた。
この選手が、もう少し「大人のテニス」を覚えたらどうなるのか・・・?もし、本当にできるようになったら、間違いなく世界ランク1位になれる。それだけの逸材だけに、非常にもったいない。
錦織圭
今日もサーブが冴えていた。加えて相手の雑なリターンからのミスにも助けられた。
そして安定感抜群のバックハンドに、フォアハンドも1・2回戦の時よりはしっかり打てるようになっている。特に打つ前のテイクバックの「溜め」をしっかり利かせており、この溜がある事で、相手はどこに打ってくるのか分からずウィナーになりやすかった。
そしてこの試合日没サスペンデットで、下手したらミドルサンデーを挟んだ二日後に順延する可能性も高かったので、今日終われて良かった。延長は負けてる方には、立て直すメリットがあるが、勝っている方には流れが変わりかねない為、ほぼ良い事なし。もし順延になっていたら、試合結果は分からなった。
本人も「芝でキャリア最高のテニスができた」と語る等、芝への順応性も徐々に高まってきている様子。
次の4回戦は、フルセットであのA・ズべレフに勝ったグルビス。2014年の全仏でベスト4入りし、ちょっとだけトップ10入りしたが、すぐに下降した選手。ただズべレフ戦見る限り調子良さそうなので、錦織も注意しないと勝てない危険な相手。
グルビスに勝てば、初のベスト8。勝てない相手ではないはずなので、是非過去の自分を今回超えて行ってほしいと思う。