錦織圭 2018ウイーン大会決勝 対アンダーソン 奮闘するが一歩及ばず準優勝

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2018ウイーン大会決勝

錦織圭 対 アンダーソン

3-6 6-7(3-7) で錦織圭敗退(T_T)

 

1stセット

第2サービスゲーム。いきなり30-40ピンチを迎えるもなんとか粘り、最後はサーブ&ボレーでキープ。

第3リターンゲーム。30-0からの時、相手を走らせ、後はオープンコートに決めるだけのフォアのショットがミスで30-15。

結局ここをキープ許してしまう。もし決めていたら40-0とトリプルブレークポイントだっただけにもったいなかった。

第4サービスゲーム。ここがこの試合一番のターニングポイントになった。

15-40とダブルブレークポイントのピンチ。しかしなんとかしのぎデュースからのシーソーゲームに。何度もアドバンテージまでいくも、後1ポイントが取れない。

結局8度のデュースの末にこのゲーム、ブレークを許して1-3に。

錦織も反撃に。第7リターンゲームで40-30と初のブレークポイントが来る。

しかし、ブレークに至らずアンダーソンキープ。2-5

第9リターンゲーム。アンダーソンのサービングフォア・ザ・セット。

ここで40-30と再びブレークポイント。しかし相手のサーブも良く、なかなかブレーク至らない。

結局3度のデュースの末にアンダーソンキープでセットダウン。

 

2ndセット

このセットは先にブレークしたいところだが、アンダーソンのサーブが良く、全くチャンスが訪れない。

ブレークポイントこそ握られないが、キープの苦しい時間帯が続く。

そして第9サービスゲーム。30-40とブレークポイント握られるが、ここは粘り強くプレーしてなんとかキープ5-4

以降は、ブレークすれば錦織が即セットアップの状況だけに、アンダーソンにプレッシャーがかかるはずだが、アンダーソンも大事な所できっちり1stサーブを入れてきてチャンスが来ない。そのままタイブレーク突入。

タイブレーク、いきなりミニブレーク許し一気に0-3。

そこから自分のサーブ2本取って2-3

ここで1本ミニブレーク返したいが、アンダーソンの強烈サーブ2本(ラインギリギリ)で2-5

次2本錦織のサーブ。1本取って3-5。

しかし、2本目をスライスショットのミスが出て3-6。アンダーソンのチャンピオンシップポイント。

そして、最後はサーブで締められて試合終了。

 

スタッツ

1stサーブの確率:60%

1stサーブのポイント確率:68%

2ndサーブのポイント率:65%

サービスエース:2本

ダブルフォルト:3本

ブレーク取得率:0/2

ネットポイント率:6/8

ウィナー:25本(フォア10、バック5、サーブ10)

アンフォースドエラー:23本(フォア11、バック9、サーブ3)

 

アンダーソン

南アフリカ出身。32歳。身長203cm

ビッグサーブとビッグフォアハンドが武器の典型的なビッグサーバー。

その有り余るポテンシャルの高さにも関わらず、なかなか思ったような成績の出ない選手だった。

そして、2016年ケガをしてランキングもかなり落とした。

しかし2017年、ケガから復帰してから持ち前の武器に加えてストロークが簡単にミスらないようになって粘り強さが出てきた。

そこからメキメキ成績を伸ばし、自身初の全米準優勝という快挙を成し遂げる。

それまでは、グランドスラムはベスト8止まりだっただけに遂に覚醒した感じ。

さらに今年のウインブルドン。準々決勝であの「芝の帝王」フェデラーに2セットダウンから挽回。最終セットは13-11という泥試合を見事勝ち切り、その勢いで準優勝。さらに世界ランキングも自己最高の5位をマークと最近絶好調のアンダーソン。

過去、アンダーソンとは錦織は相性は良かったが、それは覚醒前の話。

今日のアンダーソンはビッグサーバーの基本戦術である「先にブレーク。後はサーブキープに集中。ダメでもタイブレーク勝負」を徹底していた。

予想はしていたが、以前なら錦織がバックのクロスラリーから主導権を比較的簡単に奪えたのに、それが今のアンダーソンからできなかった。かえって押し返されて不利になっていたくらい。

このストロークの強さに加えて、220㎞/hを超えるビッグサーブとフォアハンド。確かに優勝にふさわしいテニスをしていた。

これで、アンダーソンは地力でのツアーファイナル出場が決定。初のツアーファイナル出場は本人も嬉しいものになったと思う。

 

錦織圭

特別調子が悪いわけではなかった。ただ強いて言えばフォアのフィーリングが良くなかったのか、甘くなり、強打するとミスヒットになっていた。

その影響で序盤しっかり振り切れなかった。そして1stセットの第4ゲーム。

ここで錦織はかなり慎重にストロークを打っていた。それはどうしても振り切るとミスが出る為だが、アドバンテージを握った時にはミス覚悟で勝負しても良かったかもしれない。

勝負にいかないせいで、どうしても後1ポイントが取り切れなかった。

実際1stセット序盤はアンダーソンの1stサーブがあまり入っていなかったのでチャンスはあった。しかし、勝負にいけないので結局キープを許し、後半にサーブの調子を上げさせる結果になった。

もう少しネットに出たかった所だが、アンダーソンのストロークが思ったより良い為それも難しかった。

今日は、錦織自身どうしても優勝したかったのだと思う。その思いが強すぎたせいか、今日は少し守りに入ってしまった。やはり錦織のテニスは「攻め勝つ」のが信条。

多少のミスは出ても、それを上回る攻撃ができれば勝つ。今日はそれができなかった事が敗因かもしれない。

しかし、この大会準優勝は大きい。最後のパリで、ティームが早期敗退して、錦織がベスト4や準優勝までいけば自力でツアーファイナル出場決める可能性はまだ残っている。

最後、1試合でも多く勝って悔いの残らないシーズンフィニッシュをしてほしい。

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