2019 ブリスベン国際大会 準々決勝
錦織圭 対 G・ディミトロフ
7-5 7-5 で錦織圭勝利!(^^)!
1stセット
互いにキープでブレークのチャンスもなく迎えた第11リターンゲーム。
何度かデュースを繰り返し、先にブレークを掴んだのは錦織。6-5
第12サービスゲーム。錦織のサービングフォア・ザ・セット。
1stサーブがしっかり入り、危なげなくキープでセット奪取。
2ndセット
1stセットを落としたディミトロフがギアを上げる。
第2サービスゲームで30―40と錦織ブレークポイントを握られるピンチ。
ここで勇気を持ってネットに出るが、ボレーミスでブレークを許す。
その後の第3リターンゲームも、ディミトロフががっちりキープで一気に0-3。
「2ndセットはディミトロフかな・・・」そんな雰囲気を感じる状況であったが、錦織はピンチになってからが強い。
第7リターンゲームで40―15とダブルブレークポイントのチャンス。しかし一旦デュースまで戻される。
だが、ここからさらに攻撃的にプレー。結果ブレークに成功!!
第8サービスゲームもしっかりキープで4-4のイーブンまで戻す。
そこからまたも第11リターンゲームでターニングポイントが訪れる。
デュースまでもつれるが、最後ブレークに成功! 6-5
そして第12サービスゲーム。錦織のサービングフォア・ザ・マッチ。
ここをいつもならよくもつれたり、ブレークを許したりするのだが今日はきっちりラブゲームキープで締めて試合終了。
G・ディミトロフ
出身国:ブルガリア 身長:190cm
右利き バックハンドは片手打ち
年齢:26歳(ただし、錦織の2つ下なので今年27歳)
世界ランキング:19位(最高3位)
ディミトロフの特徴はまず「ベイビーフェデラー」と称されるタッチの天才的感覚。
ラケットの感覚が優れているので、ハードヒットだけでなく柔らかいタッチが要求されるボレーやドロップ等の難しいショットを難なく打つ能力がある。
それに加えて、フォア・片手バックハンドであるにも関わらず力強い、ウィナーを量産できるようなストローク。
さらに上背を生かした220㎞/h近く出るビッグサーブ。
これら多くの才能と能力があるにも関わらず、あまり大きな結果の出なかったディミトロフだったが2017年に遂に覚醒。
ブリスベン国際優勝、全豪ベスト4、マスターズ1000のシンシナティ優勝。そしてツアーファイナル初出場にして、全勝で優勝するという快挙を成し遂げ、ランキングも自己最高の3位にまで駆け上がった。
しかし、2018年は早期敗退が目立つ等、今一つ結果の残せなかったシーズンになりランキングも大きく落とすことになった。
やはり、大活躍した次のシーズンも同じような結果を残すことが、どれ程難しいのかディミトロフを見れば分かる。
そう考えると錦織が2014年大活躍した後の2015年も、同程度の結果を残しツアーファイナルにも出場したのはスゴイ事と言える。
しかし、今日の試合を観る限りディミトロフは決して悪くない。
ではなぜ負けたのか?
一つは錦織のプレーの質が高く、隙がほとんど無かった。
もう一つは、大事な勝負所でミスが出てしまった。しかしこれに関しては、勝負を逃げればトップ10相手には勝てないのだから仕方ない。
ただ、勝負所での決定力を上げていく必要はある。その辺りの修正ができればディミトロフは今シーズン再びトップ10に返り咲けると思われる。
錦織圭
2回戦の好調を引き続きキープ。加えて多少課題として挙げていた「1stサーブ」
今日は確率80%に加えて、ポイント率も79%と非常に高かった。この1stサーブの好調さが、強敵のディミトロフをストレートで下せた大きな要因であったと思う。
ただ、サーブは水物の為、今日が良かったからと言って次の試合も同じようにできるわけではない。
大事なのは平均的に確率とポイント率を上昇させる事。この辺りの課題ができれば、この大会の優勝も決して不可能ではない。
ボレーも相変わらず良かった。積極的にネットを取る事で、省エネ化と効率性の両方を実現できる。
それは、過酷なグランドスラムで優勝する為には必須条件の為、今後も続けてほしい。
次の準決勝はJ・シャルディー。ビッグサーブとフォアのフラットが強烈な選手だが、錦織が本来の能力を発揮すれば十分に勝てる。
いよいよ、優勝が視界に入ってきた感じだ!