全豪オープン2019 4回戦
錦織圭 対 P・カレーニョブスタ
6-7(8-10) 4-6 7-6(7-4) 6-4 7-6(10-8)
で錦織圭の大勝利\(^o^)/
1stセット
先にブレークは錦織。第3リターンゲームでブレーク先行!2-1
しかし、直後の第4サービスゲームを30-40からブレークバック許し、2-2。
第5リターンゲーム。40-15からまたも錦織ブレーク先行!3-2
しかし、第6サービスゲームを40-15からデュースに。5度のデュースの末にキープならず、ブレークバックをまたも許し3-3。
4ゲーム連続で互いにブレークが乱れ合う、激しい打ち合いに。
そのままタイブレーク。しかし取り切れず8-10で落とす。
錦織、久しぶりにタイブレークを落とす(T_T)
2ndセット
第3サービスゲームで15-40から、今度は先にブレークを許し1-2。
そのままブレークをできず、互いにキープで4-6でこのセットを落とす。
3rdセット
流れは2セットアップしたカレーニョブスタが完全に主導権を握る展開が続く。
錦織キープが苦しく、特に2ndサーブでポイントが取れない。
そして、第5サービスゲーム。15-40から先にブレークを許し2-3。
絶体絶命の大ピンチ。
しかし、ここで30-40から追いつきブレークバックするという奇跡を起こし3-3。
そして、またもタイブレークに突入。
このセットのタイブレークは、錦織がミニブレーク3。カレーニョブスタは0という完璧な展開で7-4でセットを奪う。
4thセット
3rdセットを取ったことで流れが錦織に。
第1リターンゲーム。0-30からなんと4連続ポイントでいきなりブレーク先行!1-0
第4サービスゲーム。15-40からブレークバックを許す(T_T)
しかし、第5リターンゲーム。0-30からまたも連続ポイントでブレーク成功!3-2
そのまま互いにキープで、このセットを6-4で奪取!
セットカウント2-2と追いつく。
ファイナルセット
このセットに入ってすぐ感じたのが、画面越しにでも伝わってくる錦織の余裕。
1st、2ndセットの余裕のない追い詰められた感は0。
間違いなく、「ゾーン」に入ったことが分かった。
そして第3リターンゲーム。40-0のトリプルブレークポイント。
2本返されて、40-30まで追いつかれるが、最後は鮮やかなリターンエースを決めて3-1とブレーク先行。
第6サービスゲームで、15-40とダブルブレークポイントを握られるが、セーブしデュースに。
3度のデュースの末にここを我慢強くキープ。4-2
そして第10サービスゲームにして、錦織のサービングフォアザマッチ。
しかし、ここでまさかの波乱が。15-40とダブルブレークポイントのピンチ。
一つ返して30-40とするが、もう1本を凌ぎきれずまさかのブレークを許し、5-5に😫
その後、互いにキープで、運命の10ポイントタイブレークに突入!
しかしここも苦しい。互いにミニブレークが入り乱れるが、基本カレーニョブスタがリードする展開に。
なかなかリードが奪えず、遂に5-8。しかもカレーニョブスタがサーブ2本という絶体絶命の状況になる。
「もう無理だ・・・😥」誰もがそう思ったろう。(絶対思うよね(^_^;))
ここでカレーニョブスタの打ったボールがコードボールになる。それを錦織が懸命に追いつき、相手の動きの逆側に打ってそのままポイントに。
ここでカレーニョブスタが猛抗議。
内容は「自分は、線審がアウトのコールをしたから適当な動きをしただけ。しかし、コードボールが入っているのであればポイントをやり直せ」というもの。
ただ、主審はそもそもオーバールールでインの判定。それに対して「コートボールがアウトだった」という謎チャレンジをカレーニョブスタが要求。
映像判定の結果はイン。つまり
「さっきのプレーが有効であることが証明された」という事になる。
仮に、アウトだった場合はそもそもカレーニョブスタの失点なのだから、どちらにしても錦織のポイントなのである。
それなのに、5時間を超える戦いで頭が働いていないのか。審判に食い下がり、怒りが収まらないカレーニョブスタ。
ここで相手に惑わされず、集中を維持したのは錦織。5-8から一気にポイントを重ね9-8とマッチポイント。
最後はサービスエースで10-8でタイブレークを制し、試合終了。
試合時間:5時間5分(今大会最長)
P・カレーニョブスタ
出身国:スペイン
年齢:27歳
身長:188cm
利き手:右利き(バックハンドは両手打ち)
対戦時のランキング:23位(最高10位)
2年くらい前から頭角を現しだした選手で、2017年の全米ではベスト4に進出し、自身初のトップ10にもなったことのある実力者。
豊富なスタミナとフットワーク。フォアもバックもミスが少なく、堅実なプレーを徹底してやり続けられる非常にタフな選手。
印象としては、去年の全仏でやったG・シモンに近い、守備とカウンターを重視したベースライナー。
そして、今日のカレーニョブスタは本当に強かった。
錦織の打ったボールをただ返すだけでなく、鋭いカウンターで返球し続け主導権を3rdセットの途中までずっと保っていた。
その鉄壁さは「ジョコビッチ」を思わずイメージさせる程。
カレーニョブスタが今日負けた原因は「勝ち急ぎ」があったかもしれない。
「全豪で、自身初のベスト8」「トップ10への勝利」
「下降しているランキングを戻すためにも、勝って大きなポイントがほしい」
そんな思いがあったかもしれない。それが、「早く勝ちたい」という焦りに繋がり、3rdセットも自分が先にリードしたにも関わらず、このような結果になったのかも。
メンタルも強靭であったが、ファイナルセットのタイブレーク。あそこで冷静さを欠いたのが痛かった。
仮に審判のジャッジに納得できなかったとしても、それが覆ることはないのだし、自分のほうがまだリードしているのだから、気持ちを切り替えることができれば勝っていた可能性はある。
この辺りの、ギリギリの状況のときのメンタルのコントロールが、カレーニョブスタは今後必要かもしれない。
錦織圭
今日の試合、一言で言うなら
「マンガレベルの、奇跡の大大大逆転勝利!!!!!!!!!!」
いや~この試合展開。マジでマンガならあり得る。
しかし、これは現実、リアルの世界。しかも、世界トップクラスでの戦い。
一体誰が、2セットダウン。3rdセットも先にブレークされた段階で錦織が勝つ等と思うのか??
自分も長く錦織の応援をしているが、この時点で
「4回戦は残念ながら0-3のストレート負けか~😫 ジョコビッチまではなんとか行きたかったが仕方ないか・・・」
等と勝手に結果を断定。そんな自分を心底恥じます。錦織さん、本当にすいませんでしたm(_ _)m
試合を分析すると、3rdセットまでは2ndサーブでのポイントが30%台と2ndサーブを叩かれまくっており、これがキープを難しくさせていた。
そしてカレーニョブスタのカウンターが鋭く、ミスも簡単にしてくれないので、錦織が無理に攻めてポイントを奪われるシーンが多くあった。
ただ錦織の調子も、ショットの質も悪くなかっただけに、1回戦のマイクシャック戦を観ているような気分になっていた。
今日凄かったのは、本当に最後の最後まで諦めずにプレーをし続けたこと。
「諦めたらそこで終わり。だから諦めないことが大事だよ」
そんな言葉はよく聞くが、実際に錦織と同じ状況になって、諦めない人が果たして世界中にどれだけいるのか?
諦めたらいけないことは理解していても、それを実行し続けるのは数百倍難しい。
しかし、錦織圭はその偉業をやってのけた。
そもそも、2セットダウンからのカムバックなど、年に1回あるかないかの奇跡である。(錦織自身も、今日の試合までの過去の2セットダウンからのカムバックはたったの3回)
それをこの男は同大会で2回もやってのけた。凄すぎて言葉にならない。
錦織が勝った直後は、観ている方が張り詰めた気持ちが抜けてグタっとなってしまい、その後自然と涙が出てきた😂
いよいよ明日。運命のジョコビッチ戦。
3年前も全く同じ舞台でストレートで敗退。その雪辱は今こそ果たすべき。
ただ、心配なのはジョコビッチに勝つ体力が残っているか?
ここまで、あまりにもハードな戦いが続いた錦織。できるだけリカバリーに努めてもらって、また最高の試合を観せてほしい!!