昨日すごいことが起きた。日本人テニスプレイヤーとして有名な20歳の大阪なおみが、グランドスラムの次に格付けの高いプレミア・マンダトリー大会(BNPパリバオープン・インディアンウェルズ)の準決勝で、現世界ランキング1位のハレプに勝って、見事決勝戦に進出を決めた(^^)/
ここでちょっと大阪なおみについて簡単に説明。
父はアメリカ人、母は日本人のハーフ。
身長:180㎝ 体重:69㎏ 右利き、バックハンドは両手打ち
見た目は完全にセレナ・ウィリアムズをインスパイアしたような感じw
プレースタイル
なんと言ってもセレナばりの強力なパワーを生かしたビッグサーブとストロークが最大の武器。サーブに至っては女子の中では間違いなく世界トップクラスのビッグサーバーで、自己最速も200㎞/hを超えていたと記憶している(;´Д`)
女子のテニスは男子と比べると、平均的にサーブ自体がそれ程早くない為あまりサービスでのエースやフリーポイントが無く、リターンが返ってくること前提での試合運びになりやすい。そんな女子テニスでサービスでフリーポイントが他の選手より量産できれば、それだけでメンタル的にも、体力的にも有利に試合が運べる。
ストロークのパワー、特にフォアは強烈でマジで男子並み(≧◇≦)こちらも女子テニスでトップクラスと言って良い。このサーブとストロークは下手な男子選手より、大阪なおみのほうが強いくらいのレベルにある。
一方弱点としてまずは試合経験の少なさからくるメンタルの波が大きい事。
自分が有利な時にはどんどんギアが上がって、プレーの質が高くなってくるのだが、先にブレイクされたり、思ったようにショットが入らないとイライラしたり、落ち込んだりしてそれがそのままプレーの質の低下に繋がり、難しい場面やブレイクポイントを握られているような場面で無理やり強打してミスるなんて事がよく見られる。
後フットワーク。動き出しもそうだし、ステップワークも大雑把な為、良い位置の打点に入れない事が多く、結果として武器のパワーを生かしきれない場面が度々あった。
ところが、最近の大阪はコーチがサーシャ・バシンに変わってからこのメンタルの不安定さと、フットワークが改善してきているのが分かる。まだトップクラスとは言えないが、早く打点に辿り着けパワーを生かせるため、有利な試合運びになることが多く、メンタル的にも乱れやすい場面を減らすことに成功。さらに言えば、大阪なおみは粘り強くストロークを打ってくる選手に対して、根負けして先に無理に強打してミスることが多かったが、最近では長いラリー戦になっても辛抱強くラリーを行う事で、無駄なミス(アンフォースドエラー)が減少してきた。
そして遂に昨日の試合である。この世界女王のハレプには今年のグランドスラムの一つである全豪オープンの4回戦でもあたっているが、この時は相手のミスらず、穴のないテニスについていけずストレート負け。この時点で0勝3敗と全く勝っていなかった。このハレプは本当に攻守において穴が無く、まさに「女子版ジョコビッチ」みたいな印象を自分は持っていたため、いくら調子が良くても流石に無理かな~て観る前は思っていたら
6-3 6-0でストレート勝ち
マジか!! スゲーーー(´゚д゚`)
ていうか、2ndセットに至ってはベーグル(6-0でセット取る事)だよ。現世界女王相手にベーグルって・・・
この試合、1stセットに関しては決してハレプも調子は悪くなかった。カウンターショットもきわどい所に何本も決まっていたし、実際にブレークにも成功していて、序盤はお互いにゲームを取り合っていた。
ところが大阪なおみが1stセットを取って、さらに2ndセットもいきなりブレークに成功した辺りから、ハレプも意気消沈したような感じでメンタルがダウンし、そのまま持ち直せず終了。
この大阪は身体能力を含めた潜在能力が日本人離れしている為、一皮剥ければ必ず世界のトップになる逸材に間違いはないと思っていたが、思ったよりも早く世界のトップに名を連ねる存在になるかもしれない。
いよいよ、あと一つ。決勝戦で勝てば男女通じて日本人では初となる大会グレード(男子ならマスターズクラス)のタイトル獲得となる。それがツアー初タイトルともなればとんでもない快挙だ。
ただこれまで、日本のスターである錦織圭が3度マスターズの決勝戦(マドリード、マイアミ、トロント)に挑みながら全て敗れている。あの錦織圭ですら辿りつけていない高みに20歳の怖いもの知らずな彼女は辿り着けるか、注目したい。