2018年 全米オープン女子決勝
大坂なおみ 対 S・ウイリアムズ
6-2 6-4 で大坂なおみ優勝(*´▽`*)!!!!!!!!!!!
1stセット
互いにキープで迎えた第3リターンゲーム。40-30とブレークポイントを掴むと、最後はセレナのダブルフォルトであっさりブレーク。
第4サービスゲームもしっかりキープし、3-1。ブレークアップ成立。
第5リターンゲーム。またしてもセレナのダブルフォルトで40-30とブレークチャンス。これを一発で獲りきり、ブレーク。4-1
第6サービスゲームは30-40と逆にブレークポイントを握られる。しかし、ここを得意のサーブと粘り強いストロークで切り抜けキープ成功。5-1
そのまま、互いにキープでこのセットを6-2で奪取!!
スタッツ
1stサーブの確率:73%
1stサーブのポイント率:68%
2ndサーブのポイント率:71%
ウィナー:5本
アンフォースドエラー5本
対してセレナ
1stサーブの確率:38%
1stサーブのポイント率:60%
2ndサーブのポイント率:44%
1stサーブが入らずセレナは苦しんでいる印象。それも大坂のリターン力にプレッシャーを感じてこのような状態になったと思われる。
2ndセット
互いにキープの第3リターンゲーム。またしても先にチャンスは大坂。
40-30とブレークチャンスが訪れたが、ここはキープされ1-2。
すると、第4サービスゲームで30-40と逆にブレークポイントを握られるピンチ。計3度のブレークポイントをセーブするが、4度目で先にブレークを許す。1-3
流れがセレナに行くと思われた第5リターンゲーム。不調のサーブがセレナの足を引っ張り連続ダブルフォルトで40-30とブレークバックのチャンス。これを一発で獲り切り2-3。ブレークバック成功。
このゲームの直後、イラ立ちを隠せないセレナはラケットを叩きつけ破壊。主審がこの行為に対して「警告(ウォーミング)」さらに前の「コーチングに対する警告」で計2度目の警告のペナルティで1ポイント失点。
これに対してセレナが猛抗議「人生で一度も試合中にコーチングをしたことはない」と激しい口調で主張。(-_-;)
第6サービスゲーム。大坂は15-0からスタート。サーブだけでラブゲームキープ。3-3
第7リターンゲーム。まだメンタルが乱れたままのセレナに対し、猛チャージ。40-30とブレークポイントを掴み、最後はリターンエースでブレーク成功!!4-3
このゲームの直後、怒りの収まらないセレナはまたしても審判に詰め寄る。
「この泥棒」「お前は嘘つきだ」「私に謝れ」等暴言連発。それまでは渋々セレナの主張に耳を傾けていた審判の堪忍袋の緒が切れた。
そして、セレナに対し「ゲームペナルティ」発動。第8サービスゲームは何もせずとも、大坂が得た形となり5-3。
これに対し、セレナ「大会主催者を呼べ!!(# ゚Д゚)」とクレーマー化。
ブーイングの嵐にも包まれ、異様な雰囲気になるが、主審のペナルティは覆らず。セレナが泣き出してしまう(T_T)
そして、第10サービスゲームにして、大坂のサービングフォア・ザ・チャンピオンシップ。
普通なら、緊張で体が動かなくなってミスを連発してしまいそうな状況。しかし、大坂は違う。
フォアのウィナーと高速サーブの連発で40-15とチャンピオンシップポイント。一つは返されるが、2つ目のチャンピオンシップポイントで、高速の1stサーブをワイドに打ち込む。セレナはラケットに当てるだけで精一杯。そのままそれがポイントになり優勝!!
S・ウイリアムズ
テニスを観る限り、まだ100%状態が戻ってきてないとは思った。
それでも1stサーブの威力と、構えて打った時の強打は破壊力抜群。
しかし、課題はフットワーク。大坂のアングルクロスやストレートに振り回された時、全く追いつけてないのでミスるか、甘い球を返して次に決められるかして終始苦しい状況だった。
今日はあまりにも1stサーブの出来が悪い。ビッグサーバーでもあるセレナは、サーブが入らないとゲームプランが狂って勝つのが難しくなる。
そして、なんといっても今日はメンタルが乱れすぎ(-_-;)
確かに、コーチングのペナルティはセレナ自身が犯した行為ではないが、チーム一丸で戦っておりルールである以上受け入れるべき。実際にコーチも両手で「前後(もしくは左右)に振り回せ」みたいなジェスチャーをしているのでこれは仕方ない。
この時点で冷静になれば、まだ1回目の警告だけだったので何のペナルティもないのに、いつまでも引きずっているので、結局「ラケット破壊で1ポイント失効」→「主審に暴言で1ゲーム損失」とどんどんペナルティが重くなって自滅。最後はボロボロと泣き出す始末。
元絶対女王として、あまりにも品格に欠ける振る舞いが非常に残念だった。勝ち負けも大事だが、これだけの大舞台。相手に失礼になるような行為は避けるべきではないだろうか?
大坂は試合後に「こんな終わり方になってしまってごめんなさい」と謝っていたが、むしろ逆。セレナの方が大坂に対して「こんな、変な雰囲気の試合にしてしまってごめんなさい」と謝るべきではないのか?
このメンタルを改善しない限り、セレナが再び世界1位になるのは難しいと思う。
大坂なおみ
まず思ったのが「これだけの大舞台で、どうしていつも通りプレーできるんだ」という事。
大坂にとって子どもの頃から憧れていたセレナと、グランドスラム決勝で戦うという事はまさに「夢物語」。
錦織なら、フェデラーとグランドスラム決勝で戦うようなものだろう。
そんな夢が現実になった時、普通の人は冷静さを失ってしまう。そして、緊張して思ったように体が動かず、自分のテニスができなくなる。
世界1位のハレプも、そんな「グランドスラム決勝のプレッシャー」がなかなか克服できず、今年の全仏でようやくその壁を乗り越える事ができた。
驚くべきメンタルだが、大坂は元々メンタルが強い選手ではない。
完璧主義な性格が裏目に出ることが多く、ちょっとうまくいかなくなったり、リードを許すと「なんでこんなプレーしかできないんだ。もっとできるのに・・・」と自暴自棄になって、自滅パターンというのが多かった。
それをサーシャコーチと二人三脚で、どうすればいいか色々取り組んできた。
それはプレー中にも観る事ができた。何気ない1ポイントでも小さくガッツポーズを繰り返したり、緊張しそうになったら、足を動かして、太もものあたりを叩いてみたり、硬くなりそうなときにあえて「笑顔」を無理にでも作ってみたり。
セレナが主審と揉めている時も、そちらを観ずに体を動かし続け集中を途切らせないように務めていた。
プレーとしては1stサーブ、ストローク、フットワーク全てにおいてセレナを上回っていた。
唯一のピンチは2ndセットの第4ゲームをブレークされて、1-3になった時。しかし、そこから自分を信じて「今やるべき事」に集中した結果即ブレークバックに成功した。
今日の大坂のテニスなら、セレナのペナルティによるポイントやゲームの獲得など無くてもストレートで勝っていたと思われる。
それだけに、「セレナの自滅があったから勝てた」みたいに言う人が出ない事を願っている。
とにかく、おめでとう!(^^)!
スポーツを観ていてこんな嬉しいのは、錦織が2014年、全米で決勝に進出を決めた時と同じくらい(*^^)v
大坂は、「2代目セレナ」を継承する器。これから、何度でもグランドスラムのタイトルを獲得し、世界ランキング1位にもきっとなれる。そう感じさせてくれた試合だった。