映画「東京喰種」 窪田正孝が金木研を見事に熱演 実写映画としては良作な一本(ネタばれあり)

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自分は「東京喰種」は結構好きな作品で、原作も「re」も含めて読んだし、アニメ版も「√A」までは観た。

そして、去年実写化されて気になっていた「映画東京喰種」

ただ、人気のアニメ作品も実写化されると途端にチープで痛々しい作品になるものが多い。(ルパンⅢ世なんて、その典型ではないだろうか?)

なので、最初は東京喰種の世界観をきちんと表現しつつ、グールの赫子や、CCGのクインケを使った戦闘シーンなどがちゃんと映画として作れるのか心配だった。

しかし、結論から言うと・・・

思っていたより、全然良かった(*^^)v

実写化としては成功した作品

あらすじ

人の姿をしながらも人を喰らう怪人【喰種(グール)】。水とコーヒー以外で摂取できるのは「人体」のみという正体不明の怪物たちが、人間と同じように暮らしている街、東京。ごく普通のさえない大学生の金木研(カネキ)は、ある日、事件に遭い重傷を負ってしまう。病院に運び込まれたカネキは、事故の時一緒にいた喰種の女性・リゼの臓器を移植されたことで、半喰種となってしまう。自分が喰種化したことで苦悩するカネキは、以前から通い詰めていた喫茶店あんていくで働き始め、そこでアルバイトをしている女子高生・霧嶋董香(トーカ)と出会う。
あんていくは喰種が集まる店で、トーカもまた喰種なのだった。トーカはぶっきらぼうな態度を取りつつも、やがてカネキを助ける存在となっていく。そんな中、喰種にも人間と同じように、守るべき家族や大切な友人がいること、愛する気持ちや哀しみ、憎しみといった感情があることを知り、カネキは人間と喰種、二つの世界の価値観の中で葛藤する。一方、喰種を駆逐しようとする人間側の組織・CCG(Commission of Counter Ghoul)の捜査官・亜門(鈴木伸之)、真戸(大泉洋)が現れ、熾烈な戦いに巻き込まれていくのだった…。

引用:映画『東京喰種トーキョーグール』 公式サイト

 

感想

①基本的に展開が原作に忠実

この映画では原作の3巻程度までのお話となっている。そして、話の進行自体は原作にほぼ忠実。なので、原作を知っている自分としては「ああ~このシーンは映画ではこんな感じになるのか」とか思いながら観ることができたのも、楽しくて良かった。

ただ、もちろん完璧に原作通りではなく

・西尾錦とのバトルシーンがいきなり研究所でスタート。

・金木研 VS 亜門の戦闘がショッピングモールみたいな戦闘におあつらえ向きな場所になっている。加えて金木研がこの段階で相当赫子を相当使いこなせている

等多少のアレンジはあるが、概ね原作に忠実だったと思う。

②金木研演じる窪田正孝の演技が素晴らしい。そしてキャストも豪華で原作の再現度が高い

今回何と言っても主人公を演じた窪田正孝の熱演が素晴らしい。部屋の中で冷蔵庫の食べ物を漁って、口に入れては吐き出して散らかすシーン。飢えが限界に達し理性が保てなくなってきて、友人のヒデの顔についた血を舐め回すシーン等、非常にグロテスクで最早「狂演」の域に達していた。

自分は東京喰種の大きな魅力の一つが「ありふれた平穏な日常」から「目を覆いたくなるような狂気」への急激な世界観のシフトチェンジだと思っている。

その魅力を伝えるためには、どうしても「狂気」をしっかり観ている者に伝える必要があるのだが、その役割を見事に果たしたと言える。

他のキャストも豪華であった

・トーカ → 清水富美加

・リゼ → 蒼井優

・真戸呉緒 → 大泉洋

この他にも佐々木希があんていくで働く「入見カヤ」でチョイ役で出演する等、とにかく有名所のキャストをこれでもかと使っている。

清水富美加に関しては、出家騒ぎがあったがそのまま使用。本人はこの役が「人肉を食うなど思想と異なる仕事をさせられてストレスだった」と言っているらしく、まあ続編があっても絶対に出演はないだろう。ただ、演技自体はトーカの感情的かつ攻撃的で、冷たいがどこか困っている者を放っておけない。そんな微妙なキャラクターを演じれていた。

蒼井優に関しては最初「リゼ」のイメージと少し違うような気がした。しかし原作でも登場したばかりのリゼは確かに清楚なイメージだったから(すぐ変わってしまうが・・・(*´Д`))まあ及第点といった所なのかな!?

コミカルなイメージが強い大泉洋は、喰種を駆逐することに狂ったように執着する真戸呉緒の役を、今回はコメディ要素を一切封印して演じていた(#^.^#)

この人は「アイアムヒーロー」でもそうだったが、意外とグロ系映画のシリアスな役に合うかもしれない。

 

まとめ

東京喰種の世界は「自分達と異なる存在をお互いが理解できず、排除し合う」

これは現実の世界なら国と国の戦争や、宗教の違いから来る対立、そこまで大規模でなくても出身校や出身地等から生じる派閥やカーストの違いから来る対立やイジメなどのハラスメントもそうだろう。

そういう、誰もが共感しやすい内容を独自の世界観で表現しているのが東京喰種。

その難しい原作を、今回は見事に実写化した良作と思える。

続きが気になる。特に次やるなら「白カネキ」に覚醒してジェイソンを圧倒するシーンを観せてほしいが、清水富美加の事もあり、キャスティングの問題もあるので簡単ではないのかもしれない。

ただ、今回面白かったので、是非続編の作成よろしくお願いします(*^-^*)

 

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